海洋クロノメーターの機構を腕時計に搭載

この「コンスタントフォース トゥールビヨン」は、時計の動作を一定の力に保つ「コンスタントフォース機構」と回転運動によって精度を保つ「トゥールビヨン」を同時に搭載したアーノルド&サンならではの複雑時計だ。文字盤はシースルーで、そこに見える時計のメカニズムは4つに分かれている。

右上と左上にはそれぞれ動力源となる香箱がある。ここから左下にあるコンスタントフォース機構に動力が伝わる。このメカニズムのなかには動力を貯めておくゼンマイがあり、巻き上がった後、1秒後に開放される。そこから放出されたエネルギーが右下にあるトゥールビヨン機構に伝わり、キャリッジが回転し、脱進機が時計の動きを制御していく。

一時的にヒゲゼンマイの動力を貯めておくことで、メインの動力源が弱まっても、常に一定の力がトゥールビヨン機構に伝わり、ゼンマイが完全に解けるまで時計の精度も一定に保たれる。創業者が存命の時代の海洋クロノメーターに採用されていた仕組みであり、それを腕時計で再現した手腕には頭が下がる。