スイス時計の伝統の地で先進性に富んだ腕時計を開発

複雑な機構を搭載する腕時計は、手巻き式を採用することがほとんどだ。もし複雑な機械式腕時計に自動巻きを採用したとしても、より厚さが増すため、よりケースが厚くなるというデメリットが生じる可能性が高い。

オートランスが発表した新作は、3日間の駆動時間を確保し、自動巻きを採用している。近年の実用モデルの基本スペックを持ちあわせたトゥールビヨンというのは、非常に貴重である。しかも、12.4mmというケースの厚さは、複雑時計だったら抜群のスタイリングと形容したくなるくらいだ。

今回登場したオートランスの「トゥールビヨン02」「トゥールビヨン03」は、そんな高度なトゥールビヨンモデルとして2015年に登場した「トゥールビヨン01」のバリエーションである。

同じメイラン グループの傘下にあるH.モーザー製のトゥールビヨンムーブメントを搭載。6時位置にあるキャリッジは表、裏とも窓上に開け、裏面もフレーム状のブリッジで支えるスタイルを採用する。これにより機械式ならではの複雑機構をどちらの面からも余すことなく鑑賞できる。

さらに、この機構には、第2時間帯表示も装備されている。もう1本の小さな時針が配されていて、それで本国時間(第2時間帯)、独立して調整可能な時針で現地時間を表示する。本国にいる時には、2つの針はピッタリと重ねておけば、小針の存在はまったく気にならない。実用的で、デザイン的にも練られている。

今回は、2015年モデルとは文字盤のカラーリングを一新させた。ブラック文字盤が、メタリックなロジウム仕上げの文字盤となり、立体的な構造や装飾として施されたコート・ド・ジュネーブの美しい紋様が強調され、視覚的に映える。

ラウンドの古典的コンプリケーションを、オートランスらしい解釈を加えて仕立てる手腕は流石であり、独自のケース形状のみならず、オーソドックスなスタイリングの時計を見てみたいという気にさせてくれる。