タグ・ホイヤー:リンク キャリバー18【腕時計名作選】

1987年の登場以来、タグ・ホイヤーの主張するアバンギャルドを体現するフラッグシップとして、時代と共に進化を続けるリンク。

その人間工学に基づいた装着感への飽くなき拘り、スポーツウォッチとして充分なタフネス、そしてそのスマートかつモダンなルックスを特徴とするリンクは、合わせるファッションを選ばず、デイリーウォッチとしてこれ程有用なモデルはそう多くないでしょう。

現行のリンク・コレクションの中核を成してきたのは、9時位置に大型のスモールセコンドを搭載するクロノグラフ、リンク・キャリバー16 クロノグラフであり、リンクならではの低い重心と特殊な構造を持つブレスレットは、手首への収まりの良いものに違いはありませんが、絶対の信頼性を誇りながらも決して小型とは言えないキャリバー16は、リンクの本来の素晴らしい装着感を伴わせるにはあまり向いていなかったのかも知れません。

クロノグラフの名門としてのプライドは、リンクに更なる進化を要請しました。

その高い要求に応えたのが、タグ・ホイヤーとは1969年初出のクロノマチック以来という古い付き合いとなるモジュール・サプライヤー、デュボア・デプラでした。

同社による薄型クロノグラフモジュールは、新型ムーブメント、キャリバー18を非常にコンパクトなものとし、リンク・クロノグラフのデザインの自由度を大いに高めました。

こうして生まれたのがリンク キャリバー18であり、その高い機能性を体現するフォルムは、現代的なエレガンスを強く押し出しながらも、一切の無駄が削ぎ落とされた、より筋肉質なものとなりました。

このリンク キャリバー18に見られる、コレクションの本質をより明確なものとする小型化、薄型化は、より高度なウォッチメイキング技術と審美眼が問われるものとして時計業界において再認識が始まっており、今後のトレンドの動向からますます目が離せません。