オメガスピードマスター プロフェッショナル

1969年、人類初の月面着陸に携行された腕時計として、あまりに有名な「スピードマスター プロフェッショナル」。現在も、NASAが指定する唯一のオフィシャルウオッチであり、宇宙飛行士が行う船外活動にはスピードマスターの着用が義務づけられている。

しかし、スピードマスターの誕生は、月面着陸より10年以上も前の1957年。もともと当時としては珍しい12時間積算計を搭載した高性能クロノグラフとして登場した。べゼルには速度計測が可能なタキメーターが刻まれており、レースシーンに着用できるスポーツウオッチとしてのスペックを兼ね備えていた。

それが、宇宙空間を想定した過酷な環境に耐えられる腕時計を探していたNASAの選考テストに合格し、晴れて1965年に「精度、比類なき信頼性、卓越した堅牢性、簡便な操作性」のお墨付きを得て、NASAの公式装備品として正式に採用されたのである。

現在も“ムーンウオッチ”の愛称で知られるスピードマスター フェッショナルだが、NASAの公式装備品ということもあり、現在にいたってもほとんど当時と変わらぬ機能性、そしてデザインをまとっている。実際、現在の時計界を見渡しても、手巻きを採用したスポーティなクロノグラフの存在はきわめて珍しく、唯一無二の個性を確立している。

シンプルで視認性の高い文字盤のデザインも、現在からすれば比較的レトロなイメージを喚起させるものだ。しかし、いつの時代も変わらず、ビジネスシーンの定番アイテムとして認知されており、世代を問わず愛されるオメガのフラッグシップとして君臨している。